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哲学科卒のサラリーマンによる戯言~自由及び生の考察~

若手サラリーマンの日常。そして、哲学や思想。
カテゴリー  [ 小説 ]

二つの世界

ぼくは視力が低い。

その視力を補うために眼鏡というものを常に装備している。

この眼鏡を装備することで、視力がいわゆる常人程度になる。

裸眼での視力は、0.05とかそんなもん。

だから、眼鏡がなくては世界の輪郭がぼやける。

モヤがかかって見える。

眼鏡を装備することで、このモヤを取り払い、世界の輪郭がはっきりする。


だが待てよ。

ぼくの見ている世界はどちらが本物なのだろうか。

はやり自力で見る輪郭のぼやけた世界だろうか?
それとも、常人と同等に見える眼鏡を装備した、輪郭のはっきりした世界だろうか?


視力は遺伝だとか、生活習慣によって変わるだとか言われている。
しかし、今の自分の視力というのは、自分が世界をそう見たいという思いの反映と考えられはしないだろうか。

ぼくは心の奥底では、この世界を輪郭のぼやけた世界として見たい、と願っているのかもしれない。
その願いがかない、裸眼で見る世界はぼやけているということだ。

だとするならば、ぼくが良かれ、と装備している眼鏡という代物は、せっかくかなったぼくの夢を台無しにしていることになる。

眼鏡を装備しなくては、ろくに歩けないし、生活に支障をきたす。
それは、世間一般に合わせようとしているから生じる問題に過ぎないのかもしれない。

純粋にぼく個人の理想を追い求めると、この視力の悪さはぼくが望んだ結果なのかもしれない。

一人家にいるときは眼鏡を外してみようか。
狭い世界ではあるが、僕の望んだ世界が垣間見えるかもしれない。


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[ 2014/05/14 22:33 ] 小説 | TB(0) | コメント(0)
プロフィール

智葉 哲三(ちば てつぞう)

Author:智葉 哲三(ちば てつぞう)
自由、幸福な生を主題に哲学します。学生時代はアリストテレスの『ニコマコス倫理学』から幸福を考察した。都内でサラリーマンを始め転勤で新潟へ。まだ若手。日常の出来事なんかも書きます。
連絡はこちらへ tetsuzou.c@gmail.com
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